2017年7月29日土曜日

おらが村の田中さん



まるで絵本の中から飛び出したような可愛らしいお家。ここは勝沼町にある旧田中銀行博物館です。明治の初めに県知事だった藤村紫朗が洋風建築を奨励したため、山梨県にはこんなハイカラな建物がたくさん残っています。
建てられたのは今から約120年前で、当初は郵便電信局として使われていました。作ったのは局長であり、村長でもあった田中栄作さんという方。大正期に入ると彼の息子たちが「田中銀行」を立ち上げ、ここを銀行にしてしまったというから驚きです。八百屋さんや魚屋さんみたいに、銀行って作れるのですね。



裏庭に煉瓦造りの金庫が残っています。この中に現金を保管し、預金や融資などの業務をしていたのだとか。ときには繭玉やぶどうを担保に村人たちがお金を借りに来ることもあったようで、田中さんはかなりの資産家だったんですね。









室内は博物館として昔の人の暮らしを忍ばせる展示品がありました。
そしてトイレは必見。美しい陶器の便器はなかなかお目にかかれません。





第二次世界大戦中に皇室の関係者が疎開したといわれる2階の住居はこんな感じです。



外のフェンスにもこだわりが。田中田中田中の隠し文字、わかりますか?
車で通るとやり過ごしてしまいそうな小さな建物ですが、見どころ満載のスポット。見学は無料ですが、毎日開館していませんので、お気をつけください。
http://www.koshu-kankou.jp/map/kindai/kyuutanakaginkouhakubutsukan.html






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