2018年5月26日土曜日

ぶどうのリボン



ぶどう畑の近況です。写真はぶどうの花の蕾。花が咲くまでにはまだ少し時間がかかります。でも、もうこの段階で先端の部分だけ残して余計な蕾は摘み取られています。これは、養分を集中させ一粒ずつが大きいぶどうにするための大事な房作りの作業。そして、お気づきでしょうか。綺麗に摘み取られたはずの枝の根元の方に小さな蕾の塊がひとつだけ残されているでしょう。



ほら、これも。遠く離れたところにポツンと蕾が。
摘み取るのを忘れちゃったのかな。いいえ、そうではないのです。
ぶどうを種無しにするために、ジベレリン処理という大切な作業があります。シリコンで出来た柔らかいコップのような容器に薬品を入れ、房をひとつずつ浸けていくのですが、これは花が咲く数日前にやらなければ効果が期待できない作業。開花日は房によって微妙に違うので、ジベレリン処理が済んだ房からこの目印の蕾を取っていくのだそうです。通称「リボン」。ぶどう農家さんの工夫とご苦労が見えてきますね。こんなことを知っているだけで、ぶどう棚を覗く楽しみが増えます。



そして、枝に巻かれている白いテープは誘引作業の跡。房がまっすぐ下にぶら下がるように蔓を固定します。ぶどうだって普通の植物ですから、四方八方に花芽を伸ばして成長します。これを上手に棚に設えるのです。実りの秋の美しいぶどう棚は、こうやってできるのですね。
色々と教えてくださったのは「御坂農園グレープハウス」さん。



フルーツ狩りのできない時期にもお食事やお土産が用意されていますので、畑を覗きにお立ち寄りくださいね。



2018年5月23日水曜日

郷土の宝を味わう



乾徳山恵林寺は、今から688年前に禅寺として開かれた山梨を代表する古刹です。派手さはないけれど、日本人の好きな侘び寂びを楽しむことができる佇まい、そしてお庭。境内を歩くだけで心が不思議と落ち着く場所です。
これだけ長い歴史を歩んできたということは、いつの時代も多くの人が集い、心を寄せていた寺院であることの証でしょう。今でも、週末には坐禅会が開かれています。私も一度だけ参加させていただいたことがありますが、所作から教えてくれるので初めての人でも大丈夫。予約をすれば誰でも体験できますので、興味のある方は恵林寺のホームページを見てくださいね。



長い年月、多くの人に愛されなければ続かなかったものといえば、伝統ある企業や老舗と呼ばれる名店もそうですよね。兵庫県丹波市にある株式会社やながわさんもそのひとつです。創業は明治25年。丹波の特産品を使ったお菓子などが有名なんだそうですが、写真は、ご飯に合う「おかず味噌」シリーズのうちの「栗みそ」。丹波産の栗がしっかり入っていて「久しぶりに美味しいものを食べたなあ」と、とても贅沢な気分になりました。日本酒のアテにも最高です。
この逸品が、恵林寺そばの「信玄館」さんで買えます。なぜ、山梨で丹波栗? という疑問もわきますが、それは「信玄館」のオーナーが、郷土愛にあふれたながわさんの企業姿勢と味に惚れ込んで提携したからだとか。



丹波の栗みそと黒豆もろみ。山梨で手に入るのは、個人的にはかなり嬉しい。
長きにわたって愛されるのは、ちゃんと理由があるからなのですね。



2018年5月20日日曜日

初夏の庭で癒されよう



晴れた日の甲府盆地は、真夏のような日差し。でも、空気が乾いているこの季節は歩いていてとても気持ちがいいです。
久しぶりに勝沼町の「ハーブガーデン旅日記」さんへ。バラの咲き具合を見に来たのですが、入り口で出迎えてくれた大輪のダリアにまずは心を奪われました。写真では分かりにくいかもしれませんが、花のサイズは両方の手のひらにも余るくらい。こんなに大きなダリア、見たことがありません。気品があって、強い自己主張があって、気まぐれな感じもあって、眺めていると胸がすくような気持ちのいい花です。







ほかにもビタミンカラーのポピーが満開でした。風が吹くとゆらゆらと波打つ水面のように揺らいで、幻想的な美しさです。
そしてフレンチラベンダー。左奥のブルーサルビアもそろそろ見頃を迎えます。
この時期、ローズガーデンを目当てに来る観光客が圧倒的に多いのですが、そのほかの花たちも健気に咲いているので、今回はそちらにスポットを当ててみました。バラはまた次の機会に。



そしてショップの方でも気になるお土産を発見。なんとポプリの詰め放題です。ローズとラベンダー、そしてローズマリーの3種類。可愛いサシェを作ってプレゼントにするのもいいし、靴や箪笥の引き出し、枕などに入れておくのもいいですね。
ハーブガーデンならではの、素敵なお土産です。



2018年5月12日土曜日

封じ込めたのは愛と感謝のさくらんぼ



雨のあとの、すっきりとした五月晴れ。ぶどうの新緑と青空の美しいコントラストを見ることができました。今日は勝沼の「白百合醸造」さんを訪ねましたよ。



山梨はフルーツの名産地。6月になると県内各地でさくらんぼ狩りが始まります。この時期になると私が思い出すのはさくらんぼのワイン。ロゼワインの中にさくらんぼの実を閉じ込めた愛らしいワインです。期間限定品なので、これをお目当てにやってくるお客様もいらっしゃるとか。







ちょっとしたサプライズ効果もあるので、プレゼントにしても喜ばれます。もちろん、山梨でも指折りの醸造元が手がけるワインですから、美味しさも折り紙つき。
そういえば、明日は母の日。日頃の感謝を込めてお母さんにさくらんぼワインを贈るのはいかがでしょう。センスのいい、可愛いサプライズだと思うな。




2018年5月3日木曜日

心と体を強くする森



爽やかな新緑の季節になりました。よく晴れた連休の初日、昇仙峡渓谷道路を歩いてきました。木漏れ日の中、水音を耳にしながら歩く森林浴は、気分をリフレッシュさせてくれるだけでなく、体の免疫力を高めてくれると聞いたことがあります。さまざまなウイルスから私たちの体を守ってくれるナチュラルキラー細胞の活性化に、森林浴は効果があるんですって。
そして、四季折々の表情を見せてくれるこの散歩道には今回もまた色々な発見がありました。





















渓谷に沿った道ですが、流れを覗き込んでばかりいないで山側の景色も堪能してください。それが、より楽しく散策するポイントかな。うっそうと茂る草木の中で健気に咲いている花や岩のくぼみに根を生やす植物を見るとすごく元気がもらえます。





歩き疲れてお腹が減ったら、長瀞橋わきの「菅原屋」さんへ。打ちたての蕎麦の香りを楽しみたくてシンプルなせいろをいただきました。のど越しもなめらかで、新緑に負けず劣らず体に優しいランチです。
さあ、新緑の森で心と体をケアしましょう。