2018年5月26日土曜日

ぶどうのリボン



ぶどう畑の近況です。写真はぶどうの花の蕾。花が咲くまでにはまだ少し時間がかかります。でも、もうこの段階で先端の部分だけ残して余計な蕾は摘み取られています。これは、養分を集中させ一粒ずつが大きいぶどうにするための大事な房作りの作業。そして、お気づきでしょうか。綺麗に摘み取られたはずの枝の根元の方に小さな蕾の塊がひとつだけ残されているでしょう。



ほら、これも。遠く離れたところにポツンと蕾が。
摘み取るのを忘れちゃったのかな。いいえ、そうではないのです。
ぶどうを種無しにするために、ジベレリン処理という大切な作業があります。シリコンで出来た柔らかいコップのような容器に薬品を入れ、房をひとつずつ浸けていくのですが、これは花が咲く数日前にやらなければ効果が期待できない作業。開花日は房によって微妙に違うので、ジベレリン処理が済んだ房からこの目印の蕾を取っていくのだそうです。通称「リボン」。ぶどう農家さんの工夫とご苦労が見えてきますね。こんなことを知っているだけで、ぶどう棚を覗く楽しみが増えます。



そして、枝に巻かれている白いテープは誘引作業の跡。房がまっすぐ下にぶら下がるように蔓を固定します。ぶどうだって普通の植物ですから、四方八方に花芽を伸ばして成長します。これを上手に棚に設えるのです。実りの秋の美しいぶどう棚は、こうやってできるのですね。
色々と教えてくださったのは「御坂農園グレープハウス」さん。



フルーツ狩りのできない時期にもお食事やお土産が用意されていますので、畑を覗きにお立ち寄りくださいね。



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