2018年6月5日火曜日

誰にも似ていないという魅力



自分だけのお気に入りの場所は、あまり人には言いたくないもの。あなたをそんな気持ちにさせてしまうかもしれない、とっておきのカフェを今日はご紹介します。



昇仙峡長瀞橋そばの「カフェ・シドン」。芸術家のご夫婦が経営する素敵なお店です。





店内には古い調度品とご夫妻が手がけた絵画やガラス工芸品などアート作品が並んでいます。二つとして同じものはなく、手作りのぬくもりが伝わってくる作品ばかり。もちろん、販売もしてくれます。
大きな鉢に盛られているのは、ご夫妻が山で集めたオニグルミ。量り売りです。硬い殻を石で割るのは大変ですが、濃厚な味がします。



シドンというのは、前13世紀ごろに栄えた東地中海沿岸の都市国家の名前だそうで、現在のレバノン。貿易の拠点となっていた大都市でガラス工芸が盛んだったことから、お店の名前にしたのだとか。
作品の数々もさることながら、私はこの建物自体がアートだなあと感動してしまいました。見上げると吹き抜けになっている天井には梁が渡り、床の段差には隠し扉のように引き出しが設えてあります。大きな窓から陽光が降り注ぐ2階はこんな感じ。



「インターネットなどとは無縁の生活をしているので」とおっしゃるオーナー。どおりでネット上にはあまり露出がないわけです。一杯ずつ丁寧に淹れてくれるコーヒーや紅茶は心からホッとする味わいで、そば粉のクレープも評判がいいみたい。
一歩足を踏み入れるとここだけ時間が止まっているような不思議な空間。パリの石畳にあるようなオープンカフェ、古い建物を再利用した古民家カフェなど、近頃カフェが賑わいを見せていますが、きっとここに似たお店はどこにもないような気がします。昇仙峡にこんな素敵なカフェがあること、おぼえていてくださいね。



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