2018年5月23日水曜日

郷土の宝を味わう



乾徳山恵林寺は、今から688年前に禅寺として開かれた山梨を代表する古刹です。派手さはないけれど、日本人の好きな侘び寂びを楽しむことができる佇まい、そしてお庭。境内を歩くだけで心が不思議と落ち着く場所です。
これだけ長い歴史を歩んできたということは、いつの時代も多くの人が集い、心を寄せていた寺院であることの証でしょう。今でも、週末には坐禅会が開かれています。私も一度だけ参加させていただいたことがありますが、所作から教えてくれるので初めての人でも大丈夫。予約をすれば誰でも体験できますので、興味のある方は恵林寺のホームページを見てくださいね。



長い年月、多くの人に愛されなければ続かなかったものといえば、伝統ある企業や老舗と呼ばれる名店もそうですよね。兵庫県丹波市にある株式会社やながわさんもそのひとつです。創業は明治25年。丹波の特産品を使ったお菓子などが有名なんだそうですが、写真は、ご飯に合う「おかず味噌」シリーズのうちの「栗みそ」。丹波産の栗がしっかり入っていて「久しぶりに美味しいものを食べたなあ」と、とても贅沢な気分になりました。日本酒のアテにも最高です。
この逸品が、恵林寺そばの「信玄館」さんで買えます。なぜ、山梨で丹波栗? という疑問もわきますが、それは「信玄館」のオーナーが、郷土愛にあふれたながわさんの企業姿勢と味に惚れ込んで提携したからだとか。



丹波の栗みそと黒豆もろみ。山梨で手に入るのは、個人的にはかなり嬉しい。
長きにわたって愛されるのは、ちゃんと理由があるからなのですね。



2018年5月20日日曜日

初夏の庭で癒されよう



晴れた日の甲府盆地は、真夏のような日差し。でも、空気が乾いているこの季節は歩いていてとても気持ちがいいです。
久しぶりに勝沼町の「ハーブガーデン旅日記」さんへ。バラの咲き具合を見に来たのですが、入り口で出迎えてくれた大輪のダリアにまずは心を奪われました。写真では分かりにくいかもしれませんが、花のサイズは両方の手のひらにも余るくらい。こんなに大きなダリア、見たことがありません。気品があって、強い自己主張があって、気まぐれな感じもあって、眺めていると胸がすくような気持ちのいい花です。







ほかにもビタミンカラーのポピーが満開でした。風が吹くとゆらゆらと波打つ水面のように揺らいで、幻想的な美しさです。
そしてフレンチラベンダー。左奥のブルーサルビアもそろそろ見頃を迎えます。
この時期、ローズガーデンを目当てに来る観光客が圧倒的に多いのですが、そのほかの花たちも健気に咲いているので、今回はそちらにスポットを当ててみました。バラはまた次の機会に。



そしてショップの方でも気になるお土産を発見。なんとポプリの詰め放題です。ローズとラベンダー、そしてローズマリーの3種類。可愛いサシェを作ってプレゼントにするのもいいし、靴や箪笥の引き出し、枕などに入れておくのもいいですね。
ハーブガーデンならではの、素敵なお土産です。



2018年5月12日土曜日

封じ込めたのは愛と感謝のさくらんぼ



雨のあとの、すっきりとした五月晴れ。ぶどうの新緑と青空の美しいコントラストを見ることができました。今日は勝沼の「白百合醸造」さんを訪ねましたよ。



山梨はフルーツの名産地。6月になると県内各地でさくらんぼ狩りが始まります。この時期になると私が思い出すのはさくらんぼのワイン。ロゼワインの中にさくらんぼの実を閉じ込めた愛らしいワインです。期間限定品なので、これをお目当てにやってくるお客様もいらっしゃるとか。







ちょっとしたサプライズ効果もあるので、プレゼントにしても喜ばれます。もちろん、山梨でも指折りの醸造元が手がけるワインですから、美味しさも折り紙つき。
そういえば、明日は母の日。日頃の感謝を込めてお母さんにさくらんぼワインを贈るのはいかがでしょう。センスのいい、可愛いサプライズだと思うな。




2018年5月3日木曜日

心と体を強くする森



爽やかな新緑の季節になりました。よく晴れた連休の初日、昇仙峡渓谷道路を歩いてきました。木漏れ日の中、水音を耳にしながら歩く森林浴は、気分をリフレッシュさせてくれるだけでなく、体の免疫力を高めてくれると聞いたことがあります。さまざまなウイルスから私たちの体を守ってくれるナチュラルキラー細胞の活性化に、森林浴は効果があるんですって。
そして、四季折々の表情を見せてくれるこの散歩道には今回もまた色々な発見がありました。





















渓谷に沿った道ですが、流れを覗き込んでばかりいないで山側の景色も堪能してください。それが、より楽しく散策するポイントかな。うっそうと茂る草木の中で健気に咲いている花や岩のくぼみに根を生やす植物を見るとすごく元気がもらえます。





歩き疲れてお腹が減ったら、長瀞橋わきの「菅原屋」さんへ。打ちたての蕎麦の香りを楽しみたくてシンプルなせいろをいただきました。のど越しもなめらかで、新緑に負けず劣らず体に優しいランチです。
さあ、新緑の森で心と体をケアしましょう。



2018年4月14日土曜日

桃源郷の春



今年の春はなんだか慌ただしい。桜の開花も早かったですが、その他の花たちも次々と目まぐるしく咲き乱れ、うっかりすると見頃を逃してしまいそうです。
というわけで、桃畑での作業もにわかに忙しくなってきた模様。先日立ち寄った一宮町の「浅間園」さんでも、受粉作業の真っ最中でした。



長い竿の先にある毛ばたきのような丸いポンポンに花粉をつけては丁寧に受粉させていました。地道な作業ですね。ここで栽培されている主な品種は白鳳と白桃で、そのうち人工授粉が必要なのは白桃。甘い果汁をたっぷり含んだ浅間白桃は山梨の代表的な桃です。
おいしい実を収穫するために桃は間引きを行いますが、蕾を摘み、咲いた花を摘み、小さな実をつけてからまた摘んで、実と実の間隔が良い具合になるようにするのだそうです。私たちが食べているのは、選ばれし一花なのですね。
このときに摘んだ花から人工授粉のための花粉をとります。どうやって花粉だけを集めるのか不思議に思って尋ねたら、こんな秘密兵器を見せてくれました。





上は花から葯(やく)と呼ばれる花粉が詰まった袋だけをふるい分ける機械。下はその袋を開かせて花粉を取る機械だそうです。これだけ手をかけて作られるのだと思ったら、なおさらよく味わって食べたくなりました。
収穫は6月下旬からということです。たくさんの方々においしい山梨の桃を楽しんでいただきたいな。



2018年4月9日月曜日

日本の明日を見渡した丘



桃の里、一宮町にも駆け足で春がやってきました。
今日は山梨の隠れた名所、知る人ぞ知る穴場スポットをご紹介します。
日本に初めて地下鉄を敷いた早川徳次(はやかわ のりつぐ)という人をご存知でしょうか。「地下鉄の父」とも呼ばれる彼は、現在の山梨県笛吹市一宮町の出身です。



明治14年に生まれた早川氏は早稲田大学卒業後、満州鉄道に就職します。視察で訪れたロンドンで地下鉄に衝撃を受け、日本の近代化のために東京に地下鉄を導入しようと奔走します。地質調査やスポンサー探し、国の機関への申請など、長い歳月をかけて地道な努力を重ねました。当時の東京には路面電車や自動車も走っていましたが、人力車や馬車も行き交う時代。地面の下に電車が走ることを誰が想像したでしょう。
数々の困難を乗り越えて昭和2年に上野〜浅草間、次いで浅草〜新橋間を開通させ、15年に東京地下鉄道株式会社の社長を退いてから、故郷に戻ったのだそうです。
生家のあった場所に松下村塾のような学問所「青年道場」を作りたいと考え、まず講師の宿舎を建てました。この国の未来を担うリーダーを育てることが彼の新たな夢になったのでしょう。75年以上前のその建物が、桃源郷を見下ろす一宮町東新居に残っています。











全部ご紹介することはできないのですが、この時代にトイレが水洗だったり、建具や間取りの細かいところに贅を尽くしたり、当時としては画期的でモダンな建物だったとわかります。本当に見ていて飽きない面白さがありました。
早川氏は、この宿舎を建てたあと急逝し「青年道場」は残念ながら実現しませんでした。





この日はイベントで子どもたちがだるま作りに挑戦していました。早川氏のふっくらとしたお顔にちなんで、だるまなんだそうです。思い思いに色を塗って、楽しそうでしたよ。
普段は一般公開されていない施設ですが、10名ほどのグループで予約すれば見学できます。問い合わせは「いちみやスコップの会」まで。
早川氏が信念で貫いた浅草新橋間は、現在も東京メトロ銀座線が走っています。



2018年4月5日木曜日

咲いた、並んだ、春のオブジェ



戸惑ってしまうほど突然に、百花繚乱の春がやってきました。
あちこちから花の便りが一斉に飛び込んでくるものだから、忙しくて仕方ありません。こんな春は珍しい。
例年ならもう少し遅いはずのチューリップもご覧の通り、あっという間に花盛りです。
ここは勝沼の「ハーブ庭園旅日記」さん。園内には約5万球もの球根が植えられていて、咲きそろった景色は圧巻です。まるでメルヘンの世界ですね。









様々な品種のチューリップが目を楽しませてくれるなか、今年の注目はキャンディチューリップ。一つの球根から枝分かれしていくつも花が咲くのです。





これはちょっと驚き。一見の価値ありです。子どもの頃、絵に描いていたチューリップは茎一本に花一輪。その固定概念が変わるかもしれませんよ。この枝咲きチューリップは生育が他の品種より少し遅めのように思えましたので、まだしばらく楽しめそう。ぜひ足を運んでください。
チューリップの見頃は4月下旬まで。